【文例付き】弔電のマナーは?知っておきたい弔電の基礎知識

突然の訃報に接し、駆けつけたいけれど参列が叶わない場合、「弔電」をおくってお悔やみの気持ちを伝えることができます。

しかし、「弔電」という言葉を耳にしたことはあっても、実際に弔電をおくったことがある方の方が少ないのではないでしょうか?

この記事では、突然の訃報の連絡を受けて弔電をおくる際のタイミングや、おさえておくべきマナーなどを紹介します。弔電文例集もぜひ、参考にしてください。

弔電とは

「弔電(ちょうでん)」とは、訃報を受けて通夜や葬儀・告別式に参列できない場合に、お悔やみの気持ちを伝える電報です。特に近年は家族葬が増え、故人と親しい関係であったとしても葬儀に参列できないケースが増えてきています。そのような時に、弔意を伝える方法の1つとして「弔電」があります。

そもそも、弔電はまだ電話が普及していない時代に、いち早く伝える通信手段として1870年の明治初期に日本に持ち込まれ、150年以上の歴史があります。

すぐに知らせることができる電報は、冠婚葬祭によく使われ、日本全国に浸透していきました。携帯電話が普及した現在でも、「気持ちをカタチにして届ける手段」として「お祝い電報」や「お悔み電報」として残っています。

弔電文例集

弔電を送られる際の参考として、文例集を記載していますのでご活用ください。

一般的な弔電

■故人との関係性を問わず、さまざまなシーンで活用できる文例を紹介します。

例文1

突然の訃報に接し、心からお悔やみ申し上げます。

例文2

(敬称)様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、ご冥福をお祈りいたします。


■故人が受取人の父親・母親

例文3

(敬称)様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、ご冥福をお祈りいたします。突然の訃報に接し、惜別の念でいっぱいです。優しく家族思いのご母堂様であっただけにさぞお力落としのことと存じますが、どうかお気持ちを強く持たれますよう、心よりお祈り申し上げます。

例文4

突然の訃報に接し、惜別の念でいっぱいです。優しく家族思いのご母堂様であっただけにさぞお力落としのことと存じますが、どうかお気持ちを強く持たれますよう、心よりお祈り申し上げます。


■故人が受取人の夫・妻

例文5

ご主人様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。奥様のご心痛はいかばかりかとお慰めする言葉もございません。今はただ安らかな旅立ちでありますよう、心からお祈りいたします。


■故人が受取人の兄弟・姉妹

例文6

ご令妹様の訃報に際し、哀悼の意を示します。ご生前は家族ぐるみでお付き合いいただきました。在りし日のお姿を偲び、安らかな旅立ちを心からお祈りいたします。


■故人が受取人の子供

例文7

ご令嬢様のご急逝の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。ご両親様の悲しみを思うとお慰めする言葉もございません。さぞお力落としのことと存じますが、体調を崩されませんようにご自愛ください。


その他の『敬称』と『文例』を下記にまとめましたので、組み合わせてお使いください。

例:【敬称の1】+【文例の2】
→【お父様】の【ご逝去の報に接し、心から哀悼の意を捧げます。】

※下記の項目『敬称』『文例』をクリックまたはタップすると開きます。

敬称

〔クリックまたはタップで開きます〕

1.故人が受取人の実父
ご尊父様・お父様・お父上(様)

2.故人が受取人の奥様のお父様
ご岳父(がくふ)様

3.故人が受取人の実母
ご母堂(ぼどう)様・お母様・お母上(様)

4.故人が受取人の奥様のお母様
ご外母(がいぼ)様・ご岳母(がくぼ)様・ご丈母(じょうぼ)様

5.故人が受取人の祖父母
ご祖父様・お祖父(じい)様・ご祖母様・お祖母(ばあ)様

6.故人が受取人の夫
ご主人様

7.故人が受取人の妻
ご令室様・奥様

8.故人が受取人の息子
ご令息様・ご子息様

9.故人が受取人の娘
ご令嬢様・ご息女様

10.故人が受取人の兄や義兄
ご令兄(れいけい)様・お兄様・兄上様

11.故人が受取人の弟や義弟
ご令弟(れいてい)様・弟様

12.故人が受取人の姉や義姉
ご令姉(れいし)様・お姉様・姉上様

13.故人が受取人の妹や義妹
ご令妹(れいまい)様・妹様

文例

〔クリックまたはタップで開きます〕

文例

ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。

ご逝去の報に接し、心から哀悼の意を捧げます。

ご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。

ご訃報に接し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

在りし日のお姿を偲びつつ、ご冥福をお祈りいたします。

ご生前のご功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します。

ご生前のご厚情に深く感謝するとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

ご訃報に接し、お悲しみをお察し申し上げますとともに、衷心より哀悼の意を表します。

ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。

突然のご逝去の報に接し、驚愕しております。ご遺族の方のお悲しみはいかばかりかとお察し申し上げます。心よりご冥福をお祈りいたします。

ご逝去のお悲しみに対し弔問かなわぬ非礼をお詫びし、謹んで哀悼の意を表します。

突然の悲報に接し、驚いております。ご生前のお姿をお偲びし、悲しみにたえません。安らかな旅立ちでありますよう、心よりお祈り申し上げます。

突然の悲報に接し、誠に痛恨の極みです。ご遺族皆様のご心痛いかばかりかとお察し申し上げます。安らかにご永眠されますよう心よりお祈りいたします。

訃報に接し、大変驚いております。いつまでもお元気で長生きしてくださるものと思っておりましたので、残念でなりません。共に過ごした日は、今も私にとって大切な思い出です。心よりご冥福をお祈りいたします。

突然の悲しいお知らせに呆然としております。お元気で働き盛りだった故人の面影が目に浮かび、いまだ信じられません。ご遺族の皆様もお気持ちを強く持ち、ご自愛ください。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。

取引先の場合

例文1

かねてよりご療養中とは存じ上げておりましたが、この度の○○社長様のご永眠の報に接し、ただ残念でなりません。○○社長様には、弊社社員一同、語り尽くせない恩義を感じております。安らかにご永眠されますよう、心よりお祈り申し上げます。

例文2

貴社○○様の突然のご逝去の報に接し、当社社員一同、心よりお悔やみ申し上げます。これからも社員皆様がお力を合わせて励ましあいながら、この度のご不幸を乗り越えられることを心よりお祈りいたします。

例文3

○○様のご永眠の報を承り、弊社社員一同、大変驚いております。在りし日のご活躍、ご功績に敬意を表しますとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

例文4

貴社○○様のご急逝の報に接し、社員ご一同様のお嘆きをお察し申し上げますとともに、謹んでご冥福をお祈りいたします。

例文5

貴社会長様のご逝去に際し、惜別の念を禁じ得ません。謹んで哀悼の意を捧げますとともに、ご遺族の皆様ならびに社員ご一同様に心よりお悔やみ申し上げます。

例文6

貴社社長様のご訃報に社員一同、驚愕しております。ご功労に敬意を表しますとともに、心よりご冥福をお祈りいたします。

例文7

天寿を全うされました貴社会長様の在りし日を偲びつつ、社員ご一同様に心よりお悔やみ申し上げます。

例文8

貴社社長様の不慮のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。謹んで哀悼の意を表します。

例文9

会長様のご逝去の報に接し、ご生前のご功績を偲び、心からご冥福をお祈り申し上げます。

例文10

社長様のご訃報に接し、弊社社員一同、衷心より哀悼の意を捧げます。会長様のご逝去の報に接し、ご生前のご功績を偲び、心からご冥福をお祈り申し上げます。

キリスト教式の場合

例文1

ご逝去の報に接し、悲しみにたえません。○○様の安らかな旅立ちとなりますよう、心よりお祈り申し上げます。し、ご生前のご功績を偲び、心からご冥福をお祈り申し上げます。

例文2

神の御許に召されました○○様の、安らかなお眠りを心よりお祈り申し上げます。

例文3

○○様のご昇天の報に接し、心より哀悼の意を表します。

例文4

○○様と私が出会えたことを深く神に感謝いたします。安らかな眠りにつかれますよう心よりお祈り申し上げます。

例文5

○○様の突然の昇天の報に接し、心より哀悼の意を捧げます。ご家族の皆様の上に主からの深い慰めと平安がありますよう、お祈りいたします。


訃報は突然訪れることも多いからこそ基本マナーをあらかじめ把握し、いざその場面に直面しても落ち着いて対処できるよう、備えておくと安心です。

不幸ごとの不義理によって遺族との関係性がこじれてしまう状況は、故人の本意といえません。当記事の内容を参考に弔電を送るタイミングや宛名、書き方などを今一度見直すと、いざという場面に備えられます。

弔電をおくるタイミング

弔電は、一般的に「通夜の前まで」におくるのが基本です。通夜に間に合わない場合は、遅くとも「葬儀・告別式の開始時刻まで」に間に合うように手配をすることが大切です。弔電をおくる際には、宛名は故人宛てではなく「喪主にする」のがマナーですので、間違えないように注意してください。

弔電が間に合わないとわかっている場合は、無理におくる必要はありません。葬儀が終わった後に弔電をおくることは、失礼にあたります。後日改めて弔問をするか、香典にお悔やみの言葉を添えておくるようにするといいでしょう。

弔電の申し込み方法

弔電は、電話やインターネット、またitowaの訃報メールに添付されているURLからおくることができます。

インターネットから申し込む

インターネットから弔電を申し込むことができます。24時間受付をしているため、訃報を受けてすぐに申し込むことが可能です。弔電を指定時間までに申し込めば当日配送も可能で、遅くとも翌日には弔電が届きます。

電話で申し込む

電話で弔電を申し込む場合はNTT「115」(通話料無料)に電話をします。年中無休で8:00~22:00までの間であれば申し込むことができます。

電報料金は、申し込みの際の電話番号の電話料金と一緒の支払いになり、クレジットカード決済希望の場合は、0120-759-560へ電話で申し込みます。

itowaからおくる

itowatで訃報のメールを受け取ると、メールに添付されているURLからワンストップで弔電をおくることができます。従来のように訃報の連絡を受けた人が、電話やインターネットで別に手配する必要がありません。

itowaから弔電をおくっていただくと、故人様との思い出の写真を投稿・閲覧して頂ける「贈り物アルバム」を最長1年間ご利用いただけます。

弔電の金額の相場

弔電には、シンプルな弔電から線香や押し花付きの弔電などさまざまな種類があり、金額も数千円~数万円と幅があります。一般的な弔電の金額の相場は「3,000円〜5,000円」です。

職場関係で弔電をおくる場合は、上司や同僚などと相談してから弔電の金額や差出人を決めることが多いようです。役職や故人との関係性によっても変わりますが、一番大切なのは金額ではなく、故人を偲ぶ「想い」です。

弔電をおくる際の注意点

日本語には独特の表現があり、避けなければいけない「忌み言葉」や故人に対しての「敬称」があり、弔電をおくる際には注意が必要です。

忌み言葉をさける

日本語で「言霊(ことだま)」という単語があるように、言葉には魂が宿ると考えられてきました。そのため、冠婚葬祭では縁起が悪い言葉を「忌み言葉」として避けることがマナーとされています。また、宗派によっても避けるべき言葉が違うため、注意が必要です。

不幸が重なることを連想「しばしば」「ますます」「どんどん」「たびたび」「かさねがさね」「次々」
不幸が繰り返されることを連想「再び」「再三」「引き続き」「繰り返し」「また」
不吉と感じられる「消える」「終わる」「四(=死)」「九(=苦)」「切れる」
死に関する直接的な言葉「死ぬ」「急死」

宗教・宗派によって避けるべき言葉がある

宗派によっても、避けた方がいい言葉があるため注意が必要です。特に、日本人は「天国」という言葉を使いがちですが、「天国」という世界観は仏教や神道にはありません。つい言ってしまわないよう注意が必要です。

宗教・宗派マナー違反となる言葉理由
仏教迷う、浮かばれない天国成仏できないことを連想させる。仏教に「天国」という世界観はない。
浄土真宗冥福、霊前天国死後すぐに成仏し極楽浄土へ行くという思想。冥土までの旅の無事を願う「冥福」や、霊になるという考えがないため「霊前」も不適切。
神道浄土、極楽、往生、供養、成仏、冥福、お悔やみ、天国忌み言葉ではないが、基本的な仏教用語は避けるのがマナー。
キリスト教浄土、極楽、往生、供養、成仏、冥福、お悔やみ忌み言葉ではないが、基本的な仏教用語は避けるのがマナー。

故人への「敬称」の使い方に注意する

敬意を表す際に、「田中様」「田中殿」などと「敬称」を使いますが、故人への敬称は特殊なため注意が必要です。

一般的に弔電の受取人は喪主(もしゅ)ですが、故人と受取人の関係性によって呼び名が変わります。他の遺族宛ての弔電であっても、表向きは喪主宛てに送ります。喪主名が分からない場合は、「(故人の名前)様 ご遺族様」「(故人の名前)様 遺族ご一同様」などと書いてください。

詳しい敬称については、次の「弔電文例集」で詳しく紹介します。

まとめ

弔電は、訃報を受けて通夜・葬儀に参列できない時に、弔意を伝えるためにおくる電報です。弔電にはおくるタイミングがあり、「通夜の前まで」におくることが基本です。

訃報の連絡は突然だからこそ、基本的なマナーをあらかじめ把握し、いざというときにも落ち着いて対処できるよう、備えておくと安心です。

不幸ごとの不義理によって遺族との関係性がこじれてしまう状況は、故人の本意とはいえません。この記事の内容を参考に弔電をおくるタイミングや宛名、書き方などを今一度見直し、いざ弔電をおくるという場合にもすぐに弔意を伝えることができます。

「itowa(イトワ)」では、訃報の連絡を受けてからワンストップで、弔電・香典・お供物・供花をおくることができるデジタルプラットフォームサービスです。
葬家様が香典やお供物を辞退された場合でも、弔電をワンストップでおくることができます。

「離れていても、いま、想いだけでも届けたい。」
itowaで、叶います。

葬家様・ご利用者様

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